こだわりの豆腐づくり

 

昭和40年代、大豆の輸入自由化をきっかけに、外国産大豆が多く輸入され、昨今ではタンパク質等の栄養重視の食材に品種改良された大豆が多数あり、それらの大豆で作られた豆腐が多数存在します。一方で、「昔のお豆腐はおいしかった。」という言葉も多くききます。

 

豆腐はいたってシンプル。豆乳をにがりで固めれば豆腐になるし、豆乳の濃度を変えれば絹と木綿の違いがでてくる。だからこそ、原料の差と作り手の個性が如実に味にでます。

 

私たちは国産大豆100%にこだわり本来の甘み、風味をそのまま皆様へ届けたいという想いで豆腐づくりに励んでおります。

 

 

豆腐づくりの工程

 

吸水、すり潰し、加水、加熱、絞りの工程を経て、豆乳が出来上がり、豆乳へにがりを加えて豆腐ができあがる。

 

例えば吸水時間”を見ても、四季による水温や給水時間がそれぞれ違う。すり潰す際の加水量、蒸気による加熱加減、擦り具合、にがりをいれるタイミングすべての工程が異なっているので、同じ原料を使っても同じ豆腐にはなりません。


 

すべての工程がとても大切。はじめの吸水工程が70点だと、その後、にがりを加えるまでの工程が完璧だったとしても最高は70点しかとれない。

全工程において細心の注意を払っており、丁寧に作る事を徹底しています。

 

 


従業員みな、下町の心意気でつくっています!

こだわり豆腐の原材料

大豆 

店主が産地へ足を運び厳選した国産大豆を使用しております。主な産地は北海道、千葉県、滋賀県などで大豆の特製に応じて豆腐をつくり分けています。また各地には在来大豆というの品種改良されていないその地域限定の希少で個性豊かな大豆があります。当店では在来大豆の栽培から関わり、商品として豆腐づくりをしています。                                                          

小糸在来  

千葉県君津市の小糸川流域を中心に栽培されている、高品質の在来系大豆で甘みの強い、上品な風味が生きています。“実”が若いうちに収穫すれば「枝豆」として食すことができ、甘みが強く、えぐみがない素直な味と香りが特徴です。

 

秘伝 

山形産の代表的な在来種で、成熟した大豆になっても枝豆のときのような味と食感を持っている事が特徴で味と香りは大変評価が高い品種です。東北中心にしか栽培されておらず、天候に非常にデリケートで生産量は少ない大豆です。

トヨムスメ 

北海道を代表する在来品種です。香りが良く舌触りもなめらかで、風味が豊かな上質な大豆であることが特徴です。煮豆やお惣菜はもちろん、手作りのお豆腐・お味噌などに最適で非常に高い評価を得ています。

あくと豆 

茨城産の大豆で甘みが強く、香りが豊かさが特徴です。茨城県は県北から県央地域かけては、那珂川という大きな川が流れており、恵まれた水源から納豆でも大豆は有名ですが、本品種は農家の人が大切に育てた在来種です。

みずくぐり

滋賀県の在来大豆で、甘みを兼ね備えています。近畿の水がめといわれる琵琶湖は水を守る取り組みが盛んで、農薬の規制も多く、大豆もそういった環境で栽培されていることから、人にも優しい品種となっております。


にがり

 

 

大豆の旨味、甘味を引出す凝固剤として国内の海水から作られるにがり(粗製海水塩化マグネシウム)を使用しております。伊豆大島の「海精にがり」、室戸の「海洋深層水にがり」を大豆との組合せで使い分けています。

揚げ油

 

 

当店では米澤製油(株)の国産菜種油を使用しております。この菜種油は精油過程でヘキサンなどの化学薬品や添加物を使わずに、機械で菜種を圧搾して油をしぼり、不純物はお湯で洗い、遠心分離機でとばして精油しています。あっさりとした中に甘みのあるやさしい味の菜種油です。

消泡剤

 

 

お豆腐を製造する過程で大豆を擦り潰した呉を釜で煮る際に多量の泡が発生し、豆乳を均一に煮沸し、大豆成分の抽出することを妨げます。当店では美味しい豆腐を作り上げるために適量の消泡剤(グリセリン脂肪酸エステル)使用しております。グリセリン脂肪酸エステルは一般的には乳化剤として使われ使用制限のないもっとも安全な食品添加物として認められています。豆腐には微量なためほぼ残留しない加工助剤として食品表示の義務はありませんが今後当店でも消泡剤の表示を改めてまいります。

大豆農家との取り組み

小糸在来・枝豆収穫体験会 

2008年より千葉県君津市にて「小糸在来」の枝豆収穫体験会を生産農家さんと共催しています。 当日は採れたての小糸在来の枝豆、小糸在来のお味噌の豚汁などを農家さんと一緒に楽しみます。

座・102                                                                                               

https://tofoodof.com/the102/                                                                                                                 

茨城在来という在来大豆をまち店の主人達が集まり、茨城県結城市と滋賀県近江八幡市で契約栽培しています。栽培が難しく、反収も少ないために生産が増えない在来大豆をまちの豆腐屋たちで支えています。